──あの群青と晩夏を、今もずっと、憶えている──
STORY
地方の片隅にある、とある島。
そこに暮らす高校３年生・『綾世理玖』は、
双子の幼馴染である『七々緒碧海』と『七々緒蒼空』と共に
高校生最後の夏休みを過ごしていた。
受験期に差し掛かり、理玖自身も勉強に勤しむ毎日。
そんな日常のそばには、仲のいい大切な幼馴染ふたりとの時間があって──
理玖にとって、幼い頃から一緒に過ごしてきた、
碧海・蒼空のふたりとの時間は、何よりも大切だった。
だが──そんな大切なふたりであるにもかかわらず、
理玖には、碧海と蒼空には言えない『罪』があった。
遠い昔に置いてきてしまった過去。
言ってしまえば、３人の絆が壊れてしまうかもしれない罪。
いつか、それを話さないといけない時が来る。
けれど関係が壊れてしまうのが怖くて──言えないまま、高校最後の夏が終わろうとしていた。
そんなある日、
理玖達３人の前に、１匹の黒猫が現れ──
高校３年生、最後の夏。
過去に痛みを抱えた３人の少年少女が、未来を見るために、現在と向き合う──
そんな夏の終わりの物語。
CHARACTER
綾世理玖
この物語の主人公。
七々緒姉妹と幼馴染。
勉強も運動も人並みにこなす、
しかし抜きん出た物はない普通の少年。
人付き合いがうまく、誰にでも優しい彼は、
人からの頼みは断らない、お人好しな性格。
幼馴染である碧海・蒼空を大切に想っており、３人で過ごす時間も大事だと思っているが──
理玖はずっと、ふたりには言えない
『過去の秘密』を抱えており、
その後ろめたさゆえか、夏休みになってから
ふたりと距離を置き始めている。
七々緒碧海
主人公、綾世理玖の幼馴染。
七々緒姉妹の「姉」
明るく朗らかな性格。
運動も勉強もでき、人からの信頼も厚い。
周りを牽引するだけの存在感がある、
まさに絵に描いたような「優等生」
しかしその完璧の裏には、周りの期待に
応えようとする、彼女自身の努力がある。
妹の蒼空のことが大好きで、
幼馴染である理玖のことも大切に想っている。
それゆえに、３人の中で誰よりも、
高校最後の夏が終わってしまうことに、
寂しさを抱えている
七々緒蒼空
主人公、綾世理玖の幼馴染。
七々緒姉妹の「妹」
ダウナーかつ内向的な性格。
身内とそれ以外の線引きが激しく、
ゆえに身内に依存しがち。
碧海のように自ら進んで歩くのではなく、
その後ろをついていくタイプ。
勉強と運動は得意ではないが、
唯一、『絵を描くこと』に関しては、
誰よりも抜きん出た才能を持つ。
姉の碧海のことが大好きで、
幼馴染である理玖のことも大切に想っている。
しかし蒼空には、将来に関して
誰にも言えない悩みがあって……
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